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help リーダーに追加 RSS 『数学ガール フェルマーの最終定理』

<<   作成日時 : 2008/10/16 00:04   >>

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4797345268数学ガール/フェルマーの最終定理
結城 浩
ソフトバンククリエイティブ 2008-07-30

by G-Tools

 実はこの本、先週の金曜日の会社の帰りに、新潟駅南口のジュンク堂書店に立ち寄って、 いつも真っ先に行くレジ前にある新刊陳列棚に、この本が平積みされていたのです。

 以前紹介した『素数の音楽』以来、数学本を読んでいなかったなぁ。 けど、まだ3冊ほど数学本があるんだけどなぁ。 という葛藤に苛まれながらも、ササッと読んでみたら、結構読みやすい。 その上、タイトルに『フェルマーの最終定理』を入れているくらいだから、かなり突っ込んだ内容を記しているようだと思い、購入してみた。

 で、帰りの新幹線、土日のすき間時間、月曜日の通勤で読み終えてしまった。 なかなか楽しかったなぁ…。

 最初のほうは、「素数」「最大公約数」「最小公倍数」「互いに素」「平方数」「時計巡回」「ピタゴラスの定理」「偶奇性」といった、中学生から高校1年生くらいでも理解できる内容で始まりながら、 「複素数」あたりから「複素平面」が出てきて、大学でやる「群」「体」「環」、そして「楕円曲線」や一番美しいとされる「オイラーの式」、最後に「フェルマーの最終定理」と本当に多岐に渡るし、けっこう突っ込んだ内容になっている。

 いちおうこれでも理系の人間なもので、けっこうすいすいと読めたと思うが、苦手な方でもかなり分かりやすく書かれているので、取っ付き易い本だと思う。 それでいて、けっこう考えさせられる。

 内容の構成が、易→難へ徐々に上がっていっていることもあるし、数学の細かい分野に囚われず、大局的な見地で俯瞰して、数学の細かさよりも「おもしろさ」を出していることが要因だろうと思う。 例えば、「複素数」だけだと単なる計算に終わってしまうけど、「複素平面」に落とし込むと全く見ている風景が変わってしまうように。

 それから、登場人物にもある。 主人公の「僕」は高校2年。 「僕」の同級生で数学について物知りな不思議娘・ミルカ、 ひとつ年下の元気娘・テトラ、 近所に住んでいる中学生の従兄弟・ユーリの3人が登場する。
 基本的に「僕」と一緒に読み進むのが一般的な読み方だが、それでは難しいと感じる人にはテトラやユーリの言葉を追いかけると分かりやすい。 いっそのこと数式を追いかけなくてもいいくらい。 逆に、もっと突っ込んだ話を知りたい場合はミルカの言葉を中心に追いかけ、数式もがんがんに追いかけると、満足するだろう。 この筆致のさじ加減が実に絶妙ですね。

 で、必ずこの3人のうちの誰かが「僕」に絡んでくる。 そんな幸せな高校時代を送っていない私には羨ましい限りだ(笑)。 あの頃は私の数学のノートのコピーが女の子にも、というかクラス中に回っていて、ビックリしたことあったけどね。 けど誰も声掛けてくれなかったものなぁ…字が汚いから「これなんて書いてあるの?」でもいいのに。 もう20年も前の遠い昔のお話ですな、ハイ(笑)。

 まぁ、そんなことはどうでもいいとして、 ここまで軽妙なタッチの本でありながら、 数学の本質的な美しさを書き記している本は、なかなかないと思う。 枝葉末節のことで数学が嫌いになるお年頃の高校生には最適だと思う。 レベルとしては高校生でも十分に理解できるし、 たぶん高校生がこの本をシッカリと読めるようなら、大学に行っても通用する。 もちろん大学生や癒されない?社会人にもおススメできる。

 世間は「脳トレ」ばやりだが、 計算や漢字の書き取り、 反射神経を養うようなコンテンツをするよりも、 私はこの本などを、じっくりと読み、数学と向き合って、書いて考えたほうがよっぽどいい「脳トレ」になると思う。 この本を読めるようなら、 論理力も相当ついていると思うから。

 ちなみにこの本『数学ガール フェルマーの最終定理』は第二弾であって、第一弾は昨年『数学ガール』として上梓されています。 amazonでの紹介によれば、『「素数」「絶対値」という基本的なものから「フィボナッチ数列」「二項定理」、「無限級数」や「テイラー展開」、「母関数」まで』を取り扱っているようですから、どちらかというと解析学寄りのような感じがします。 それに『オイラー生誕300年記念出版』と銘打っていましたから、本書(『フェルマーの最終定理』のほう)でも出てきたオイラーの公式も出てくるのでしょう。 「テイラー展開」から「オイラーの公式」を導く展開かな?
4797341378数学ガール
結城 浩
ソフトバンククリエイティブ 2007-06-27

by G-Tools

 いずれ読んでみたいと思います。

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